ヤミ金からお金を借りると、完済できずにあとから大変な思いをすることは広く知られているものです。しかし、闇金の実態を把握している人は、あまり多くはありません。
またカードローンや消費者金融など、似たようなサービスが多いため、見分けがつきにくく、すべてを闇金として片付けてしまう人が目立ちます。
そこで今回は、闇金について取り上げながら、闇金の種類や手口、闇金の見分け方、借りてしまった場合の対処方法など、詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。
闇金とは、どのような金融業者なのでしょうか。漫画でよく見掛けることはあるものの、闇金の実態を正確に把握している方はほとんど存在しないものです。
まず簡単にいうと、闇金とは違法な貸金業者のことを指しています。消費者金融と闇金を混同している方が目立ちますが、全く異なる業者です。消費者金融は貸金業者として正規の登録があり、尚且つ貸金業法を遵守しながら営業を行っています。
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一方、闇金は貸金業者として登録していないばかりか、法律を無視した営業を行っているのです。そのため、10日で1割の利子が発生する『トイチ』、10日で5割の利子が発生する『トゴ』など、高額な金利を上乗せしてお金を貸しています。
一般的には、2万円から3万円程度の少額融資を希望する人が多く、借入総額はそれほど多くはありません。しかし、どこからもお金を借りることができず、窮地に立たされた挙句、闇金に手を出してしまう方が目立ちます。
ちなみに闇金と聞くと、荒々しい取り立てをイメージしてしまうものですが、近年そのようなケースは稀です。別の項で詳しく取り上げますが、そもそも闇金は違法ですので、警察に通報されるようなことがあると、自分が逮捕されてしまいます。
このようなリスクを避けるために、現在は漫画に出てくるような取り立てはあまり行われていないのが現状です。とはいえ、安易な気持ちで一度でも借りてしまうと、一生借金から抜けだせなくなることは想像に難くありません。
闇金でお金を借りた場合、具体的にはどのようなことが起こるのでしょうか。いくつかの特徴がありますので、以下にまとめました。参考にしてください。
闇金は違法業者です。そのため、店舗は構えずにすべて携帯電話でやり取りをします。申込み、取り立てもすべて携帯電話でのやり取りとなることがほとんどです。
闇金によって金利は様々ですが、法外な金利で融資を行います。借主としては、どこからもお金を借りることができない以上、高金利であっても借りてしまうケースが大半です。
なお、完済しても勝手に口座へお金を振込み、高金利で貸付しようとする悪徳な闇金も存在します。つまり、いつまで経っても完済することができないのです。
闇金業者によっては、借金があることを隣近所や職場、家族へばらすこともありますし、連絡が取れなくなると自宅や職場まで押しかけてくることもあります。
また、玄関の入口に督促の貼紙を貼るほか、しつこく電話を架けてくることも一部でまだ行われているようです。たとえ弁護士を立てたとしても、直接連絡を取ってくることも少なからず存在します。
滞納状態が続くと、あらゆる手段を使って返済を求めるようになります。たとえば、別の闇金を紹介して、新たに借りたお金を返済に充てるよう勧めてくるなど様々です。
ここまでくると、もう自力で闇金から逃れることはできません。ただちに弁護士へ相談をして手を打たないと、借金が膨らんでいくばかりとなります。
家族や親戚へ借金の返済を求めることもあるため、被害が拡大しない間に対処しないと、多くの人を巻き込むことになります。
約束通りお金を返済しても、なにかと文句をつけて完済を認めないことがあります。手口は様々で、より多くの金利を上乗せして返済を求めることもありますし、『利息分しかもらってない!』などと言いがかりをつけてくることもあるようです。
一言で闇金といっても、様々な種類があります。その時代ごとで、闇金の営業スタイルは変わりますが、現在はどのような種類の闇金が横行しているのでしょうか。代表的な闇金の種類と手口を以下にまとめましたので、こちらを参考にしてください。
いわゆる闇金のオーソドックスな種類です。手口はすでに前項で述べた通りとなります。多くは街中で配布されていたティッシュ、貼紙などをみて闇金業者へ連絡をするところから話は始まります。
ターゲットは、多重債務者やブラックとなっている人です。『うちでは貸すことは難しいけれど、借りることができそうな業者を紹介することは可能』と説明し、別の業者を紹介するといった手口です。
紹介した先で契約できた場合は、紹介料を支払う必要があります。なお、紹介先も当然闇金です。事前に闇金同士が裏で話をつけておき、紹介先の闇金からも紹介料としてお金を貰っていることもあるようです。
正規の貸金業者は、必ず国や都道府県の許可を取った上で営業をしていますが、その際、固定電話番号を登録することになっています。
しかし、闇金は許可なく営業していることから、固定電話を用意する必要がありません。また、固定電話の番号を取得してしまうと、警察などに居場所を特定されやすくなるため、敢えて取得していないのです。
当然、事務所はありませんので、代表の番号は携帯電話の番号となります。ようするに、090金融というのは、闇金のすべてが該当するといっても過言ではありません。ちなみに、手口は高利貸しと同じです。
一言でいうと、『クレジットカードのショッピング枠を現金化する』手口です。利用者は、自らのクレジットカードで、悪徳業者が指定した商品を購入します。最近は商品ではなく、実態のないサービス等を購入するケースが多いようです。
購入後は、業者が現金で買い取ってくれます。実際に購入した金額よりも安く買取られるため、結果的にはかなり損をするものです。クレジットカードの請求は、当然カード利用者である本人宛に届きますので、借金がより増えてしまいます。
クレジットカードの現金化は、カード会社が禁止している行為ですので、バレたときは一括返済求や強制解約の対象となるものです。しかし実際には自ら申告しない限りバレることはありません。
簡単にいうと、飛行機や新幹線のチケット、回数券を後払いでクレジットカードにて購入させて、金券ショップで現金化させる手口です。金券ショップは、裏で闇金と繋がっています。
買取り金額は、一般的な金券ショップよりも安いため、現金化しても大した金額にはなりません。また、クレジットカードの請求は、当然自分宛てとなります。つまり、一時的に多少の現金は手に入りますが、借金が増えるだけなのです。
電柱や街中の掲示板などでポスターを見掛けることがありますが、簡単にいうとマイカーを担保にお金を融資する手口です。担保があるため、問題はないように見えますが、実際には担保ではなく売ったも同然の状況となります。
というのも、車をリースとして乗り続けることになり、結果的には破格の値段で買い取られることがほとんどだからです。中には、合鍵を作らせてすぐに融資を行い、翌日勝手に車を持って行くといったケースも珍しくありません。
悪徳な弁護士と闇金が手を組んで、借金の一本化を勧める手口です。結果的に、借金を一本化するのではなく、債務整理を行う方向で話はすすめられますが、その際に支払う手数料や返済金はすべて着服されます。
当然、一円も債務者へ返済されることはありません。弁護士が介入すると、他の貸金業者は手出しをすることができないため、着服した事実が判明するのはだいぶ後となります。
年金を担保に、融資を行う手口の1つです。仕組みは非常にシンプルな内容となっています。まず利用者は、年金手帳、印鑑、通帳を悪徳業者へ渡し、融資を受けます。
次に返済方法ですが、利用者が直接返済をすることはありません。年金が振り込まれる通帳を業者へ渡しているため、業者は年金から返済額を引き、その残りのお金を利用者へ渡しているのです。
完済しても年金手帳と印鑑が返却されることはなく、いつまでも理由を付けてお金を支払い続けることになります。なぜ、このような罠にはまってしまうのかというと、年金生活者に融資を行っているカードローン会社や金融機関は少ないからです。
特に消費者金融系や信販系のカードローンは、総量規制の関係上、未収入の人に融資を行うことはできません。
つまり、年金は収入とみなされないのです。銀行系であれば、年金生活者を対象とした融資を行っていることもありますが、審査は厳しいといわれています。
上記のような背景から、どうしてもお金を借りる必要に迫られた年金生活者が、ついつい甘い誘惑に乗ってしまい、借金地獄に陥ってしまうことがあるのです。
闇金業者が既存客の銀行口座に勝手にお金を振り込み、金利を上乗せした金額を返済するよう要求する手口です。『順調に返済してもらっているので、もっと安い金利であと2万円融資することができる』などと話を持ちかけるケースが目立ちます。
本人は断ったつもりでも、勝手に振り込まれてしまいますし、再度断りの連絡を入れても相手にされないことがあるようです。
『○円振り込めば信用を作ることができるため、○円まで融資が可能』などと案内し、振り込まれたお金をそのまま奪ってしまう手口です。信用情報は、個人のお金のプロフィールのようなものです。事実だけが記録されています。
虚偽の情報だという証拠でもない限り、お金を振り込んだくらいでは信用情報を書き換えることはできません。
この項では、闇金の金利と金利の仕組みについて解説していきます。まずは、闇金の金利から詳しく見ていくことにしましょう。
まず、闇金の金利についてお話する前に、正規の貸金業者が厳守している利息制限法の金利をご紹介します。
元金 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年20.0% |
10万円~100万円未満 | 年18.0% |
100万円以上 | 年15.0% |
上記の数値を踏まえた上で、闇金の金利を確認していきます。現在、闇金で主流になっているのは、『トサン』、『トゴ』、『週三』、『週四』です。まず、トサンは10日で3割、トゴは10日で5割、週三は1週間で3割、週四は1週間で4割となります。
たとえば5万円借入したとしましょう。その際の金利と利息は以下の表の通りです。
種類 | 利息額 | 年金利 |
---|---|---|
10日で3割 | 10日で15,000円 | 109.5% |
10日で5割 | 10日で25,000円 | 182.5% |
1週間で3割 | 1週間で21,428円 | 156.4% |
1週間で4割 | 1週間で28.568円 | 208.5% |
利息制限法で定められている金利を、大幅に超えていることが分かります。ちなみに、『トイチ(10日で1割)』といった金利も存在しますが、現在はあまり利用していないようです。ちなみにトイチの場合の年金利は『365%』となります。
闇金の金利について理解したところで、今度は仕組みについて見ていくことにしましょう。今回は、10万円をトサンで30日間借りたケースをシミュレーションします。
10日目:利息3万円
元金10万円 × 金利30% = 利息3万円
20日目:利息39,000円
元金13万円(元々の元金10万円 + 10日分の利息)× 金利30% = 利息39,000円
30日目:利息57,000円
元金16.9万円(元々の元金10万円 + 20日間分の利息)× 金利30% = 利息57,000円
1ヶ月後の総借入金額:219,700円(利息:119,700円)
たった30日間で、元々の元金だった10万円の倍以上の利息が掛っています。今回はトサンで計算したためこの程度で済みましたが、トゴ、週三、週四となってくると、更に恐ろしい金額となることは言うまでもありません。
なお、闇金よりもソフトな対応をしている『ソフト闇金』と呼ばれる闇金業者も存在しますが、サービス内容や金利は一般的な闇金と変わりありません。
闇金とカードローン、消費者金融は見分けがつきにくいことから、混同されやすいといえます。カードローンも消費者金融も、すべて闇金だと勘違いしている人は少なくないようです。
この項では、闇金、カードローン、消費者金融の違いを詳しく解説していきます。概要を以下にまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。
貸金業者として正規の登録をしておらず、法外な金利でお金を融資している違法業者。
銀行系、消費者金融系、信販会社系、信用金庫系などが提供している、個人向けの小口融資商品(無担保)。限度額が高く、金利が低めなのは、銀行系や信用金庫系のカードローンとなる。ただし、審査が厳しいため誰でも利用できるわけではない。
消費者金融系や信販系であれば、比較的審査に通過しやすいものの、金利が高く、年収の1/3以上の借入は法律で禁止されている。
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カードローン以外にも、おまとめローン、個人事業者向けのローンなどを扱う貸金業者。貸金業法に基づいて、国・都道府県の登録を受けてから営業を行っている。
金利が高いため、返済が長引くと利息の負担が大きくなるのがネック。ただし、短期間で返済できる場合は、低金利な銀行系カードローンの総支払額と比較しても大差はない。
3つの違いが分かったところで、今後はそれぞれのサービス内容や総返済額を比較してみましょう。今回は、闇金、銀行系カードローン(三菱UFJ銀行バンクイック)、消費者金融系カードローン(アコム)の3パターンに分けてみました。
闇金業者の詳しい情報を取り上げながら比較したかったのですが、そもそも詳細情報を公にしていないため、一般的な闇金業者の情報を用いて比較していきます。
闇金 | 銀行系カードローン (三菱UFJ銀行) |
消費者金融系カードローン (アコム) |
|
---|---|---|---|
限度額 | 初回は5万から10万円程度 |
10万円から500万円まで |
1万円から800万円まで |
金利 | 年365%~(業者によって異なる) |
年1.8%~14.6% |
年3.0%~18.0% |
返済方式 | トイチ、トサン、トゴ、週三、週四 |
残高スライド方式 |
定率リボルビング方式 |
返済期間 | 話し合いの上決まる |
審査の上1年毎の更新 |
最終借入日から最長3年(1~31回) |
審査スピード | 実質審査は存在しない |
- |
最短30分 |
融資までの日数 | 即日 |
- |
最短即日 |
借入方法 | 振込、手渡し |
三菱UFJ銀行、提携ATM、振込 |
振込、自社・提携ATM、店頭窓口 |
返済方法 | 振込、手渡し |
自動支払い、提携ATM、振込 |
振込、自社・提携ATM、店頭窓口 |
担保・保証人 | なし |
なし(アコム(株) の保証が必要) |
なし |
ご覧の通り、3つとも全くサービス内容が異なることが分かります。特に闇金に関してはいい加減なサービス内容となっており、銀行系や消費者金融系のカードローンと違うことは一目瞭然です。
なお、闇金の初回融資額は5万円前後から10万円程度の小口融資となっており、様子を見ながら限度額が上がっていくケースが目立ちます。
その点は銀行系や消費者金融系のカードローンも同様で、初回から高額融資は行っていません。せいぜい20万円から30万円が上限となります。
1つ気をつけたいのは、闇金の返済です。正規の業者であれば、銀行口座からの引き落としや、提携ATMからの返済で済みますが、闇金業者の場合は返済で苦労することが多々あります。
なぜなら、なかなか完済させてもらえないからです。返済方法は主に振込か手渡しとなりますが、悪徳業者の場合『前日に電話をして欲しい』と言われるケースが目立ちます。
これは返済を遅らせるための手口で、実際に電話をしても、なかなか電話に出てもらうことはできません。結果的に返済期日が過ぎてしまい、より多くの利息を支払うことになるのです。
どこかのタイミングで断ち切って完済しないと、たった10万円の借入が、利息だけで200万円も支払っていたということになりかねません。実際に、このような事例は珍しくないのです。
【参考】大手と中小の消費者金融の違いとは?金利・限度額・融資時間を一覧表で徹底比較
街中で配布されているビラやティッシュのように、あからさまに闇金だと分かる場合は見分けるまでもありません。
しかし最近は、ホームページを運営している闇金業者が増えていることもあり、闇金と中小規模の貸金業者との区別が付きにくくなってきました。
そこでこの項では、闇金業者を見分けるための5つの方法をご紹介します。以下にまとめましたので、参考にしてください。
正規の貸金業者は、必ず固定電話番碁を持っています。規則上絶対条件となっているからです。しかし、先述したとおり、違法業者は固定電話番号を取得していません。なぜなら、警察などに居場所を突き止められやすいからです。
そのため、やりとりはすべて携帯電話で行われます。WEBページを公開している闇金で、一見正規の業者と見分けがつかなかったとしても、電話番号を見れば一目瞭然なのです。このような、固定電話を持たない闇金のことを『090金融』と呼んでいます。
正規の貸金業者の場合、必ず商号と登録番号が付与されています。この2点は、ホームページや広告、チラシなどに必ず記載されているものです。無許可で営業している闇金は、当然ながらこの2つを持っていません。
ちなみに、アコム、アイフル、プロミス、SMBCモビットの商号と登録番号は以下のとおりです。登録番号の()の中の数字は、更新の回数を表しています。3年ごとに更新が行われており、数字が大きくなるほど営業年月が長い貸金業者ということです。なお、銀行には登録番号はありません。
※以下の情報は2017年2月現在の内容となります。
《アコム》
商号:アコム株式会社(ACOM CO., LTD.)
登録番号:関東財務局長(13)第00022号
《アイフル》
商号:アイフル株式会社
登録番号:近畿財務局長(13)第00218号
《プロミス》
商号:SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
登録番号:関東財務局長(12)第00615号
《SMBCモビット》
商号:株式会社SMBCモビット
登録番号:関東財務局長(7)第01239号
闇金の場合、嘘の商号・登録番号を騙っていることがあるため、分かりづらいときは金融庁のホームページにある『登録貸金業者情報検索入力ページ』を活用してください。
登録番号、所在地、商号・名称、代表者名、電話番号を入力することができるようになっており、一部の情報だけでも検索することが可能です。
正規の貸金業者は、必ず財務局にも登録されます。登録された情報は、金融庁のWEBサイトで公開されている『貸金業者登録一覧』に掲載されるのですが、情報がないということは闇金業者だと判断して間違いありません。
なお貸金業者登録一覧は、各都道府県にある貸金業者の担当課で確認することも可能です。
金融庁の公式WEBサイトでは、違法業者の情報を随時公開しています。『業者名』、『電話番号』、『詐称している登録番号』、『勧誘等手段』、『備考』、『掲載年月』に分かれているため、非常に参考になるものです。
ツールを使って検索するのではなく、PDFファイルにまとめられた情報の中から探すことになります。その点が少々手間ではありますが、有効活用してください。
審査を行う際、貸金業者は必ず個人信用情報機関へ照会し、借入状況をチェックしています。個人信用情報は日本国内に3箇所存在し、貸金業者は個の中の1箇所ないし複数か所に加盟しているのです。
各個人信用情報機関の公式WEBサイトをチェックすると、加盟している業者を検索することができます。検索した結果、見当たらないということであれば、闇金と判断して間違いありません。
なお、3つの個人信用情報機関とは、『JICC』、『CIC』、『全国銀行個人信用情報センター』の3箇所です。
この項では、闇金でお金を借りてしまったときの対処法をご紹介していきます。今回は3つピックアップしましたので、参考にしてください。
まず真っ先に行いたいのは、専門家への相談です。『法テラス』を利用すれば、30分無料で3回まで相談することができます。
また、お金が無い状態で相談に来ていることは弁護士も理解しているため、費用が発生する場合は分割などの相談に応じて貰えるものです。
金融庁の公式WEBサイト上では、闇金の相談に関する専門の窓口として『警察(相談総合窓口)』、『消費者生活センター』、『日本弁護士連合会』、『日本司法書士会連合会』の4箇所を紹介していました。
法テラス以外の相談先を探している場合は、参考にしてください。なお、実際に相談へ行く際は、契約書、念書、銀行口座、ATMの利用明細、通帳など、闇金を利用した事実が分かる書類・証拠を集めて必ず持参しましょう。
闇金を利用している事実は、家族や身近な人に知られたくはないものです。しかし、万が一、返済が滞った場合、何らかの形で被害が及ぶ可能性があります。最も多いケースは、家族や身近な人に対して、闇金が返済を迫ることです。
家族や身近な人の身に何か起こってからでは手遅れとなるため、闇金を利用してしまった時点ですぐに打ち明けるようにしましょう。
住所、電話番号、メールアドレス、借入や返済に使用した銀行口座は、できるだけ変更することをお勧めします。闇金の場合、一度完済してもあらゆる手段を使ってお金を貸そうとしてくるからです。
さすがに転職して職場をかえることは難しいところですが、闇金業者へ渡した情報は、可能な範囲ですべて変更するようにしましょう。
貸金業法の第21条1項『取立行為の規制』において、日常生活を送る上で支障をきたすような取り立てを行うことを禁止しています。違反した場合は、2年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられるのです。
全部で10項目あるため、まずは概要のみ簡単にご紹介しておきましょう。
以上が禁止されている取り立ての内容でした。こうして見てみると、闇金の取り立ては上記の全てを網羅しているように思えてきますが、実際は上記のような取り立てはほぼ行っていません。
法律が厳しくなったこともありますし、万が一、警察沙汰になってしまうとそのあとの処罰が重たいのです。そのため、あまり派手なことをしたくないのが本音であるようです。
たとえば、貸金業登録をせずに営業した場合、10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金、またはこの2つを併科すると定められています。
他にも無登録で営業を行っている闇金が広告を打つと、2年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはこの2つを併科するとも定められているのです。ここに、取り立ての罪が加えられてしまうと、大きな痛手を被ってしまいます。
ちなみに、どのような取り立てをしているのか、リサーチした情報をご紹介していくことにします。以下に概要をまとめましたので、参考にしてください。
そもそも、闇金でお金を借りる人は数万円程度しか借入しないことがほとんどです。この程度の借入額で厳しい取り立てを行い、もしも警察を呼ばれてしまった場合、先ほどご紹介した刑罰が科せられます。
たった数万円を回収するために刑罰が科せられるのは、割に合わないものです。そのため、しつこく電話を架けてくるようなことはあったとしても、執拗な取り立てや督促はあまり行っていません。
ただし、一部の業者では、ドアを叩き割ったり、暴行を加えたり、ありったけのお金を奪い取って帰るといった違法な取り立てを行っていることがあるようです。
つまりトップに立つ人のやり方がそのまま継承されるため、根本的には闇金ごとで取り立て方法は異なるという結論となります。
午後9時から午前8時以外の時間帯に、電話のみで督促の連絡をするケースが多いようです。ほとんどの闇金では、しつこく電話を鳴らし続けることはしていません。
契約時に申告していた家族、友人、知人宛てに連絡が入り、取り立てが行われることがあります。
返済するお金を用意することが出来ない場合、別の闇金が紹介されることがあります。ここまで来ると、自力で完済することは絶望的です。
一昔前のように、車のタイヤをパンクさせたり、鍵穴に接着剤を流し込んだりすることはなくなってきたようです。しかし、帰宅時間を見計らって待ち伏せし、返済を迫ることは珍しい話ではありません。
漫画で出てくるようなハードな取り立ては、よほど悪質な闇金から借入しない限り起こることはないようです。しかし、暴力的な言動が無いというだけで、『しつこく督促の電話が入って困っている』といった声は、ネットで散見されます。
このことからも、闇金は借りたら最後と考えていた方が良さそうです。
それでは最後に、ヤミ金から狙われやすい人の特徴を5つご紹介します。それぞれまとめましたので、参考にしてください。
複数件から借金をしていると、他社から新たな借入を受けることはできません。貸金業者は、借入総額ではなく借入件数を気にしています。目安としては、3件から4件あたりが限界です。
闇金は多重債務者をターゲットとしているため、複数件から借入をしている人はお得意様のようなものだといえます。
自転車操業に陥ってしまうと、返済のためのお金が必要となってきます。家族や職場に迷惑を掛けたくない一心で、新たな借入先を探してしまうのですが、ここでどうしようもなくなって闇金に手を出す人が後を絶たないのです。
本来、債務整理や自己破産が必要となる人も、闇金はターゲットとしています。
個人事業主・中小企業の経営者は、職業柄、金融機関から融資を受けることが困難です。事業が軌道に乗って信用が高まれば借入は可能ですが、それでも高額融資は難しいことがほとんどとなります。
また経営が傾くと、まず真っ先に自らの給与をカットするケースが多く、そのようなときにどこかから融資を受けようと思っても、借入ができずに苦しむことがあるのです。このような個人事業主・中小企業の経営者に対しても、ヤミ金業者は目を光らせています。
多くのカードローン会社では、利用条件の中で『継続的に安定した収入があること』といった条件を設けています。更に厳しいところになると、『前年度の年収が200万円以上』などといった年収制限を設けていることもあるのです。
また貸金業法の総量規制では、収入がゼロの人に対して融資を行うことを禁止しています。つまり無職の状態では、どこもお金を貸してはくれないのです。そのため、ヤミ金は無職の人もターゲットとしています。
ただし、全く返済するお金がないと、利息を払ってもらうこともできないため、初回は1万円や2万円などの少額融資となるようです。
専業主婦と年金生活者は収入が無いことから、消費者金融系・信販系のカードローンを利用することができません。ただし一部のカードローンでは、配偶者に安定した収入があればよしとしているところや、年金を収入と認めているところはあります。
しかし、借入上限金額は30万円から50万円までだったり、審査が厳しかったりと、思うように借入出来ないケースが多いのです。
パートの主婦に関しても、それほど収入が多くないことから、条件が良く金利が低いカードローンは審査に通過しづらいことがあります。
ヤミ金は、この辺りの事情を把握しているため、様々な手口で弱みを握り、専業主婦・パートの主婦・年金生活者へ融資を行うことがあるのです。
金利 | 4.5%~17.8% |
---|---|
限度額 | 500万円 |
審査時間 | 最短30分 |
融資時間 | 最短1時間 |
金利 | 3.0%~18.0% |
---|---|
限度額 | 800万円 |
審査時間 | 最短30分 |
融資時間 | 最短1時間 |
金利 | 3.0%~18.0% |
---|---|
限度額 | 800万円 |
審査時間 | 最短30分 |
融資時間 | 最短即日も可能 |