生活費が足りない!お金が足りない時にカードローンは危険?

生活費が不足した際に、借入先として便利なカードローンを利用する方は多いようです。しかし、安易な気持ちでカードローンを利用することは危険だといえます。

そこで今回は、カードローンで生活費を支払う危険性について取り上げながら、借入前に考えておきたいことや、家計の見直し方、公的支援の内容など、詳しくご紹介していきます。ぜひ参考にしてください。

カードローンで生活費の不足分を支払うのは危険?

カードローンで生活費の不足分を支払うことは、お勧めできません。そもそも、生活費が不足しているということは、『借金をしても返済に充てるお金がない』ということです。

つまり、収入よりも支出が上回っているため、多重債務に陥る原因となってしまうのです。

以下の図をご覧ください。これは、金融庁が実施したアンケート結果です。『借金のきっかけ』を集計したグラフとなります。

平成25年度下半期及び平成26年度上半期相談状況調査結果
平成27年5月版 金融庁WEBサイトより引用

上記の表は、多重債務に至った借金のきっかけを表しています。ご覧のとおり、借金の理由として圧倒的に多いのは、低収入・収入の減少なのです。

もう1つ、参考となる図をご紹介します。セブン銀行が発表した、カードローン利用目的のアンケート結果です。

セブン銀行WEBサイトより引用
2016年3月25日時点

あくまでもセブン銀行が行った独自調査の結果ですので、すべての人が生活費の不足分を補うためにカードローンを利用しているわけはありません。

しかし、先ほどご紹介した『借金のきかっけ』のアンケート結果からも分かるとおり、賢くカードローンを活用しないと、多重債務に陥る危険性が高いのです。

冠婚葬祭など突発的な出費のために借金をしたり、給料日やボーナスですぐに完済できる借金であれば、そこまで神経質になる必要はありません。しかし、生活費は毎月必ず必要となる固定費にあたります。

収入を超えた固定費が発生している場合は、カードローンで借金をすることを避けた方が無難なのです。

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生活費が不足したときは家計のどこを見直す?

生活費が不足した場合、家計のどこを見直す必要があるのでしょうか。まずは以下の図をご覧ください。

マイエフピーが発表した『支出を削減したい費目』を集計したグラフとなります。

上記の図は、あくまでも支出を減らしたい方の意見のみが反映されています。そのため、食費を削減することで必ずしも支出を減らすことができるとは限りません。では、生活費が不足したときは、家計のどこを見直せばよいのでしょうか。

ここで、もう1つご覧いただきたい図があります。この図はお金のプロであるファイナンシャルプランナー120名が回答した『家計における消費税対策』に関するアンケート結果です。

調査を行ったのは株式会社マクロミルですが、調査結果を発表したのはアクサダイレクト生命保険株式会社となっています。調査を行ったのは2014年の消費税増税前であり、家計のどの部分を見直せば増税対策になるのか、専門家の見解が反映されていました。

まずは以下の図をご覧ください。

2014年消費税に関するアンケート
アクサダイレクト生命保険株式会社WEBサイトより引用

グラフ上にて各項目の文言が途切れてしまっているため、改めて以下に記載します。(ファイナンシャルプランナー120名の複数回答)

保険の見直し 41.7%
資産運用・保有金融資産 38.3%
光熱費の見直し 37.5%
住宅ローンの見直し 36.7%
通信費の見直し 35.0%
食費の見直し 34.2%
収入を増やすための転職や副業等、キャリアプランの見直し 27.5%
教育費の見直し 20.0%
お小遣いの見直し 20.0%
配偶者も働きに出る 16.7%
相続税対策 15.8%
日用品の買いだめ 15.0%
趣味娯楽の高額品購入 15.0%
家電製品の購入 10.8%
その他 7.5%

先ほどご紹介した『支出を削減したい費目』の図と比較すると、専門家が削減したい項目と一般的に削減したいと考えられている項目は大きく異なることが分かります。

以上のことから、生活費が不足した際に今すぐ見直したい支出項目は、『生命保険』、『資産運用・保有金融資産』、『光熱費』、『住宅ローン』、『通信費』、『食費』だといえそうです。

その上で更に支出を見直したい場合は、以下の点も削減するようにしましょう。

・利用していないクレジットカードの年会費
・定期購読している雑誌
・月々の新聞代
・携帯電話・スマホの通信費
・車の維持費
・煙草代

借入前に抑えておきたい3つのこと

この項では、生活費をカード払いで済ませたり、カードローンから借入する前に抑えておきたい3つのポイントをご紹介していきます。以下にまとめましたので、参考にしてください。

1.まずは支出を減らす

緊急でお金が必要となった場合、カードローンであれば即日から融資を受けることが可能です。そのため、安易にお金を借りるのではなく、まずは支出を減らすようにしましょう。

支出を減らすことなく借金をしてしまうと、結果的に支出が増えるだけとなります。借金を重ねないためにも、まずは前項でご紹介した項目を見直し、支出を減らすようにしたいものです。

2.支払い方法を工夫する

たとえば、保険料や家賃、光熱費など、毎月かかってくる固定費を支払うことができない場合、支払い方法を工夫しましょう。翌月まとめて支払うことができたり、分割で支払うことができるケースがあるからです。

また、確実に支払うことができる日が決まっているのであれば、返済日を先延ばしにできないか、事前に相談をしておきましょう。2週間前後であれば、支払いを待って貰えることがあります。

もしも待ってもらうことができない場合は、支払いを分割にしてもらうなど、その他の対処方法も併せて相談してください。なお、借金の返済に充てるお金がない場合は、借入をする前に消費生活センターの多重債務相談窓口などへ相談をしましょう。

消費生活センター以外で多重債務の相談窓口を設けているところは、以下の通りとなります。相談窓口の連絡先が多岐に亘るため、それぞれの公式WEBサイト上を確認してください。

・法テラス・サポートダイヤル
・日本弁護士連合会の法律相談センター
・司法書士総合相談センター
・多重債務ほっとライン
・日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター

3.収入を増やすことを検討する

支出の見直しを行い、支払い方法を工夫してもお金が足りない場合、収入を増やすことを検討しましょう。今すぐお金になるわけではありませんが、遅くとも約1カ月後には数万円のお金を用意することができます。

また、一時的に借金をすることになったとしても、収入を増やすことで返済期間を短くすることが可能です。返済期間が短くなれば、高金利のカードローンを利用しても、そこまで多くの利息を支払うことはありません。

それだけではなく、完済した後は貯蓄に回すことができますので、同じような理由でお金に困ることはなくなるはずです。

公的支援の活用が最適?

日本では、多種多様な公的支援を行っています。ただし、主に低所得者向けの内容となるため、誰でも利用できるわけではありません。また、実際に融資を受けるまでには1カ月ほどの期間を要します。

そのため、今日、明日中にお金を用意する必要がある方には不向きです。とはいえ、公的支援の最大の魅力は『低金利でお金を借りることができる』点にあります。参考までに、代表的な公的支援を以下の表にまとめました。参考にしてください。

生活福祉資金貸付制度

都道府県にある社会福祉協議会が受付窓口となっています。不明点は、直接問い合わせて確認してください。

貸付対象者

低所得者世帯 必要となるお金を他から借りることができない世帯
(市町村民税非課税程度)
障害者世帯 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保険福祉手帳の交付を受けた者等の属する世帯
高齢者世帯 65歳以上の高齢者の属する世帯

貸付資金の種類

公的貸付の名称 限度額 据置期間 償還期限 貸付利子 保証人
生活支援費 単身:月15万円以内
2人以上:月20万円以内
貸付期間原則3月(最長12月)
最終貸付日から6カ月以内 据置期間経過後10年以内 保証人有:無利子
保証人無:年1.5%
原則必要
ただし、保証人なしでも貸付可
住宅入居費 40万円以内 貸付日(生活支援費とあわせて借りている場合、生活支援費の最終貸付日)から6カ月以内
一時生活再建費 60万円以内
福祉費 580万円以内 貸付日(分割による交付の場合、最終貸付日)から6カ月以内 据置期間経過後20年以内
緊急小口資金 10万円以内 貸付日から2カ月以内 据置期間経過後12年以内 無利子 不要
教育支援費 高校:月3.5万円以内
高専:月6万円以内
短大:月6万円以内
大学:月6.5万円以内
※特例の場合は各上限額の1.5倍まで貸付可
卒業後6カ月以内 据置期間経過後20年以内 不要
但し、世帯内で連帯借受人が必要
就学支度費 50万円以内
不動産担保型生活資金 ・土地評価額の7割程度
・月30万円以内
・貸付期間
借受人の死亡時までの期間、もしくは貸付元利金が貸付限度額に達するまでの期間。
契約終了後3カ月以内 据置期間終了時 年3%、もしくは長期プライムレートのいずれか低い利率 必要
推定相続人の中から選任
要保護世帯向け不動産担保型生活資金 ・土地、建物の評価額の7割程度(集合住宅は5割)
・生活扶助額の1.5倍以内
・貸付期間
借重人の死亡時までの期間、もしくは貸付元利金が貸付限度額に達するまでの期間。
不要

各資金の概要を簡単に解説します。

生活支援費

生活を再演するまでに必要となる生活費として利用することができる。

住宅入居費

敷金、礼金などの、住宅賃貸契約を結ぶ際に必要な費用として利用することができる。

一時生活再建費

生活再建までに一時的に必要となる生活費、就職や転職に伴う技能習得、滞納している公共料金、債務整理で必須となる費用などとして利用することができる。

福祉費

たとえば、冠婚葬祭、生業を営むために必要となる経費、住宅の増改築や補修などに必要となる費用などとして利用することができる。

なお、資金の用途によって、借入可能な上限金額は異なる。

例)
冠婚葬祭:50万円まで
生業を営むために必要となる経費:460万円まで
住宅の増改築や補修などに必要となる費用:250万円まで

など

緊急小口資金

緊急、もしくは一時的に生計を維持することが困難となった際に利用することができる。

教育支援費

低所得者を対象とした支援の一種。高等学校、大学、高等専門学校に就学するための費用として借入れることができる。

就学支度費

低所得者を対象とした支援の1つ。高等学校、大学、高等専門学校入学時に掛る支度費用として借入れることができる。

不動産担保型生活資金

低所得の高齢者世帯を対象とした支援の1つ。一定の住居用不動産を担保とし、生活資金を借入れることができる。

要保護世帯向け不動産担保型生活資金

要保護高齢者世帯を対象とした支援の1つ。一定の住居用不動産を担保とし、生活資金として借入れることができる。

臨時特例つなぎ資金

貸付対象者

住居のない離職者であり、右記2つの条件に該当する方 1.失業等給付、住宅手当などの公的給付制度、職業安定資金融資等の公的貸付制度の申請を受理されており、当該給付等の開始までの生活に困窮している。
2.貸付を受けようとしている方の本人名義金融機関口座がある

概要

貸付上限額:10万円まで
連帯保証人:不要
貸付金利子:無利子
問合せ先:都道府県社会福祉協議会

生活困窮者自立支援制度

平成27年4月から始まった制度です。住居のない方に衣食住を提供したり、住宅確保給付金の支給などを行っています。資産収入などに関する要件を満たしている方が対象となるため、事前に相談をしてください。

求職者支援制度

雇用保険を受給することができない求職者の方を対象とした制度です。ハローワークの指示により、公的職業訓練を受講しながら職業訓練受講給付金を受給することができます。

貸付対象者

右記すべての要件を満たす方 1.ハローワークに求職の申込みをしている
2.雇用保険被保険者、雇用保険受給資格者に該当しない
3.労働の意思と能力がある
4.職業訓練などの支援を行う必要があることをハローワークが認めている

概要

職業訓練受講手当:月額10万円
通所手当:通所経路に応じた額(上限あり)
寄宿手当:月額10,700円

支給要件

①本人の収入が月8万円以下
②世帯全体の収入が月25万円以下
③世帯全体の金融資産が300万円以下
④現在居住しているところ以外に土地や建物を所有していない
⑤すべての訓練実施日に出席している。
※やむを得ない事情がある場合でも、支給単位ごとで8割以上出席する必要あり

⑥過去3年以内、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない

なお、職業訓練受講給付金のみでは生活費が不足する場合、労働金庫(ろうきん)の融資制度を利用することが可能です。同居配偶者等がいる方は月10万円、それ以外は5万円まで借入可能です。詳細はハローワークへ確認してください。

フードバンク

フードバンクとは、品質には問題がない食品を、食品製造業者や食品メーカーなどから譲り受け、生活貧困者などへ配給する団体や活動のことを指しています。

全国各地に点在するNGOやNPOなどの団体が実施しているため、各団体のWEBサイトをチェックしてみましょう。

配給される食品は、すべて賞味期限内のものばかりですので、安心して受け取ることができます。食品を受け取る際に、身分証明書と食品を持ち帰るための鞄などが必要となるため、事前に確認してください。

なお、2回目以降支援を受ける場合は、行政窓口、社会福祉協議会などが発行した紹介状が必要となります。フードバンクでは、お金を融資する活動は行っていませんが、食料を購入するお金に困っている場合は、利用を検討しましょう。

借金返済が家計を圧迫しているなら『おまとめローン』を検討する

借金の返済が家計を圧迫している場合、『おまとめローン』を利用するのも1つの方法です。ただし、最低限以下の3つをクリアしているか確認してから利用しましょう。

・従来よりも金利が低くなる
・総返済額が減少する
・月々の返済額が減少する

以上の3つです。おまとめローンは、申込み時点で遅延が発生していないことが条件となります。必ず利用できるわけではないため、返済が困難となる前に申込む必要があるのです。

また、おまとめローンを扱っている金融機関は限定されるため、比較検討した上で申込み先を決めるようにしましょう。たとえば、イオン銀行では以下のようなサービスを提供しています。参考にしてください。

イオン銀行『おまとめローン・フリーローン』

金利:年3.8%~13.5%
限度額:30万円~700万円(10万円単位)
利用使途:自由
事務手数料:1契約につき2,700円(税込)
返済方式:毎月元利均等返済

概要:

・原則300万円以下は年収確認書類不要
・ネット限定商品
・融資を受けるまでの来店は不要
・イオン銀行店舗にて一部繰上げ返済、全額繰上げ返済が可能
※イオン銀行ダイレクト(ネットバンキング)での手続きも可能

カードローンで生活費を借りる際の3つの注意点

それでは最後に、カードローンで生活費を借りる際の3つの注意点をご紹介していきます。以下にまとめましたので、参考にしてください。

1.完済日を決める

基本的に、不足している生活費をカードローンで払うことはお勧めしません。これは、カードローンに限らずクレジットカードなどの金融商品も同じです。とはいえ、どうしても生活費のために借入をしたい場合は、完済日を決めるようにしましょう。

なぜなら、ズルズルと毎月借金を重ねてしまうケースが多いからです。カードローン会社によりますが、公式WEBサイト上で返済シミュレーションツールを提供していることがあります。

借入額と希望する返済回数を入力すると、毎月の返済額が分かる他、トータルでどのくらいの利息を支払うことになるかが一目瞭然です。無理なく返済できる金額かを確認した上で、いつまでに返済するかを決めてしまいましょう。

なお、自動振替返済に対応しているカードローンであれば、口座から自動的に引き落としとなるため、無理なく返済をすることが可能です。

2.最低返済額以上の金額を毎月返済する

先述した返済シミュレーションツールですが、表示される1回あたりの返済額は最低返済額を指しています。つまり、毎月必ず返済しなければならない最低金額ということです。

最低返済額で返済を続けると、緩やかに元金が減り続けることになるため、返済が長期化しがちとなります。そのため、最低返済額以上の金額を毎月返済するようにしましょう。

最低返済額を超えた分は、すべて元金に充当されます。カードローンの場合、借入残高に合わせて元金と利息のバランスが変動するため、返済回数を少なくすることで総返済額を抑えることができます。

【関連】知らないでは済まない!カードローンの金利・利息の計算方法

3.完済するまで新たな借入はしない

一言で生活費といっても、内容は様々です。注意したいのは、家賃や光熱費などの固定費をカードローンで支払った場合だといえます。

1カ月目はカードローンで借入をして支払うことができたとしても、翌月以降カードローンの返済と家賃を支払わなければなりません。

カードローンで一括返済をすることはありませんが、毎月の支出が確実に増えることになります。この状態で新たな借入をしてしまうと、いずれ返済が苦しくなり、別のカードローンを契約することになりかねません。

そのため生活費の中でも、固定費の支払いをするためにカードローンを利用した場合は、完済するまで新たな借入を行わないようにしましょう。

どうしても借入をする必要がある場合は、『注意点その1』で触れたとおり、完済日を決めてから借入れすることをお勧めします。

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