カードローンを申し込む際に誰もが気になるのが、審査に通るかどうかということです。しかし、ローンの審査をどのように行っているのか、その詳細は、利用者には分からないようになっています。またローンの審査基準は、銀行ごとに大きく変わるものではありませんが、スコアリング結果をどう判断するかは、金融機関によって、また案件によって変わるようです。したがって、カードローンの審査可否の可能性は、申し込んでみなければ分からないという面があります。
ただし、審査にどういったことが重視されているのかは大体分かっています。たとえば、スコアリングの基本項目は、年齢、勤続年数、職種、勤務先の規模、年収、居住年数、居住形態、家族構成ですから、年収や勤務先の状況というものが重視されるということは、誰でも察しがつきます。しかし、カードローンは、大企業に3年以上勤務しており、年収が500万円以上でなければ、かならずしもつくれないものではありません。最近では限度額10万円で、パート・アルバイトの方でもつくれるカードローンもあるからです。
定職について、毎月決まった収入を得ている方であれば、カードローンの申し込み・審査はできますし、属性に応じた限度額設定になりますが、ローンを組める可能性は十分にあります。カードローンの申し込み資格として「安定した収入があり、保証会社の保証が受けられる方」といったように、わりと間口を広くしたような表現になっているということは、極端に収入が少ないなどでなければ、カードローンをつくれますよということを意味していると考えることもできます。
カードローンの申し込み資格は、銀行によっても違いはありますが、年齢は満20歳以上65歳未満で安定した収入がある方、必要書類として、本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポート等)、融資金額によっては源泉徴収票、住民税決定通知書、納税証明書等、所得が証明できる書類が求められます。さすがに無職や専業主婦の方はカードローンは組めませんが(最近では専業主婦でも申し込めるカードローンも登場している)、普通のサラリーマンの方なら、問題なく組めるものであると考えて良いでしょう。
しかし、定職についている人なら、誰でもカードローンを持つことができるかと言えばそうではありません。ローンである以上、信用度にもとづいた審査がかならずあります。
ローン審査では、真っ先に現在利用中のクレジットやローンの利用残高と返済状況がみられます。銀行カードローンは、年収の1/3を越える融資(無担保ローン)は受けられないとする総量規制の対象外となっていますので、ローンの利用残高がすでに年収の1/3近くあっても、ローンを組める可能性はゼロではないにしても、収入に対して返済金額が多すぎると判断されれば、申し込みは否決されます。
また返済に延滞歴があったり、金融事故歴がある方は、貸し倒れになる可能性が高いと見られます。こうしたケースでは、いくら高い年収を得ていても仮審査の段階で否決となり、本審査に進むことはできません。したがって、カードローンの審査では、すでに利用しているローンの多さや返済状況がいちばん問題になってくるわけです。
なお、ローン残高や返済状況については、信用情報機関で管理している信用情報を閲覧すればすべて分かるようになっています。無担保ローンの残高が多い方や、返済に遅れがある方は、カードローンの審査はかなり厳しくなりますので注意してください。
カードローンの審査に要する期間は、むかしにくらべてかなり短くなっていますが、これは個人信用情報の閲覧が可能になったことで、むかしにくらべてカードローンの審査の流れが大きく変わったことによります。
カードローンの審査の流れは、まず個人信用情報を閲覧してローン利用に問題がないかチェックします。ここではじめのふるい分けがされるわけですが、この審査に要する時間は、申し込みが混んでいなければ30分程度です。そして信用情報に問題のない方が本審査に進むみ、本申し込み用の書類、本人確認書類、案件によっては収入証明書類を提出することになります。
本審査でローン申し込みが可決されると、融資契約を締結してカードが発行されますが、早いところでは即日でカードが発行されます。しかし即日融資が可能なカードローンでも、収入証明書類の提出が求められる申込案件になると(希望上限額が50万円以上など)、可決され振込までに日数がかかることになります。
カードローンは、本審査まで進めば、ある程度審査可決は見込めます。したがって現在借り入れなどがある方は、利用状況に問題が出ないように注意することが、カードローンの審査を通すいちばんの秘訣であり、注意点と言えます。審査基準が緩いとされているカードローンでも、ローンの利用状況が悪いと可決は難しくなります。カードローンの申し込みを考えている方は、いま抱えているローンの返済などが遅れないように十分注意してください。